芳香環をスピロ環へ:パラジウム触媒による脱芳香族的アザスピロ環化反応の開発

Today:4views / Total:368views

Convergent Azaspirocyclization of Bromoarenes with N-Tosylhydrazones by a Palladium Catalyst

Yanagimoto, A.; Uwabe, Y.; Wu, Q.; Muto, K.; Yamaguchi, J.
ACS Catal. 2021, ASAP.
DOI: 10.1021/acscatal.1c02627

これまでに開発したベンジルパラジウムを活かした脱芳香族的官能基化を、アザスピロ環合成へと展開することに成功した。パラジウム触媒存在下、アミノアルキル基をもつブロモヘテロアレーンとトシルヒドラゾンが反応し、効率的に[4.4]- もしくは[4.5]アザスピロ環が形成できる。ブロモフランから得られるアザスピロ環は、酸触媒による転位反応とさらなる誘導体化により、多岐にわたるアザスピロ化合物へと変換できる。創薬やキラル触媒など、様々な用途があるアザスピロ化合物の有用な合成法を提供できた。

前年度に修士で卒業した柳本さんとその弟子上部くんの力作です。最後のフィニッシュアップで武君が6員環形成を実現してくれました。芳香環からきれいにスピロ環巻きつつ炭素官能基導入もできるというものです。
本研究を開始前、「化合物もかっこいいし多分反応も進む気がしていたのでやりたいなあ」と悶々していました。けど、たくさんの原料合成(3-4工程)サクッとやりつつ条件検討もバシバシできるスーパーマン誰かなぁ、と思っていたところ、柳本さんが適任と思い彼女にお願いしました。そしてその弟子についた当時B4上部くんも師匠の教え(シゴキ?笑)のおかげか、彼も徐々にスーパーマンの仲間入りをしつつあります。これもできるでしょ、これも作れるでしょ、と無理ばかり言いましたが、二人がモリモリ実験をしてくれたおかげで、基質一般性検討が膨大な量になり、論文化するときに実は結構削らざるを得なくなるほどに。誘導体化も満足です。おめでとう!!

まだ出てませんが、カバーピクチャーも近日中に登場予定です!(実は6/30にacceptされましたが、カバーピクチャー採択決定と手続きがあるせいで公開に時間がかかってしまいました。急いでいるときは考えものですね。勉強になりました)

まだまだやりたいことはたくさんある本テーマ。がんばりますぞ!

武藤慶

ページ上部へ戻る