脱カルボニル化でC-P結合をつくる

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Issiki, R.; Muto, K.; Yamaguchi, J.
Org. Lett. 2018, ASAP.
DOI 10.1021/acs.orglett.8b00080

創薬化学や材料化学、触媒化学など幅広い分野に頻出する芳香族リン化合物の合成法として、パラジウムやニッケル触媒による芳香族ハロゲン化物とリン求核剤との平尾カップリングが知られる。アリール化剤として安価でユビキタスな原料を用いる新規炭素−リン結合形成反応の開発は、既存の合成戦略を一新する可能性をもつため精力的に研究されている。

今回、我々はニッケル触媒による芳香族エステルとリン求核剤との脱カルボニル型炭素−リン結合形成反応を開発した。独自に開発した配位子、dcypt[3,4-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)チオフェン]による劇的な配位子効果がみられ、他の配位子では反応はほとんど進行しない。広範な芳香族フェニルエステルで反応が進行し、リン求核剤としてはジアリールホスフィンオキシドやジアルキル亜リン酸が適用できる。鈴木−宮浦カップリングやこれまでに開発した脱カルボニル型反応と本手法との逐次カップリングにも成功した。

 一色君の3報目!ファーストオーサー2報目の論文。これでもう彼は資格的には博士を取得できます。フォロワーの激しい追撃のなかなんとかひとりで走り抜けてくれました。まだいくつか彼の関係している仕事は残っていますが、次のステージへ。ここからが勝負だ!

山口潤一郎

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