開環型フッ素化反応

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Ring-opening Fluorination of Carbo/Heterocycles and Aromatics: Construction of Complex and Diverse Fluorine-containing Molecules

Komatsuda, M.; Yamaguchi, J. Chem. Rec. 2023, e20220028.

DOI: 10.1002/tcr.202200281

含フッ素分子は、ユニークな物理的・生物的特性を持つことから、医薬・農薬・材料科学の分野で注目されている。そのため、長年にわたり、多くの効率的なフッ素化反応が開発されてきました。近年のフッ素化反応の進歩により、基質の種類が増え、位置選択性/立体選択性の制御が可能になった。開環フッ素化反応は、単純な環状化合物から多様な含フッ素複雑分子を構築する効率的な方法である。本総説では、特にサイズの大きな環状化合物を用いた開環フッ素化反応の開発についてまとめることを目的とする。炭素環、複素環、芳香族などの環状化合物へのフッ素導入と結合開裂により、従来法では合成困難な含フッ素化合物への効率的なアクセスが可能である。

 Chemical Recordからフッ素化反応特集号へ招待論文のお誘いがあったので、卒業した小松田くんと書きました。今回の総説はベースを小松田くんに書いてもらいましたが、とても良い出来。大幅に治すこともなく、すぐに脱稿し、ほとんど修正のないままアクセプトされました。武田薬品工業との共同研究がきっかけとなってはじめたフッ素化反応。最近2報ほどだしましたが、大変好評なので、もう少し続けたいと思います。続報に期待してください。

山口潤一郎

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