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ジブリタイトルの英語版

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みなさん、ジブリは好きですか?

私は大好きです。中学生のころ、登校前にもののけ姫をなぜか見初めて、学校を半日サボってしまったことがあります。そんな、ジブリ不良な私ですが、愛娘(現在二歳半)が新生児のころ、youtubeでジブリピアノメドレーなどを流しながら寝かしつけするのが習慣になっていました。その時、曲名とその曲が使われているジブリ映画のタイトルが英語表記になっていました。ぼーっと眺めていたのですが、基本的には直訳っぽいですが、改めてみてみると面白いのもあったので、とりとめもなく紹介しようと思います。

 

風の谷のナウシカ = Nausicaä of the Valley of the Wind

「ナウシカ」の由来がギリシャの英雄叙事詩「オデュッセイア」に出てくるスケリア島の王女「ナウシカ・アー」だそうです。なので、洋題はこの王女の名前の英語表記にならい「Nausicaä」となっているそうです。宮崎駿氏の原作漫画とあわせて何度もリピートさせていただいております。

© 1984 Studio Ghibli・H

天空の城ラピュタ = Castle in the Sky

「親方、空から女の子が!」「40秒で支度しな!」「3分間待ってやる」「バルス!!」などなど、名言をあげればキリがないですが、洋題はラピュタを落とすだけですね。このラピュタは、ジョナサン・スウィフトの「ガリヴァー旅行記」に出てくる、空を飛ぶ島にある王国「ラピュタ王国」からいただいているそうです。

© 1986 Studio Ghibli

もののけ姫 = Princess Mononoke

物の怪をそのままアルファベット表記にしています。ジブリ映画はタイトルに「の」が入るとヒットするなんて噂もあった気がします。「の」が二つも入ったもののけ姫もこの噂に違わず大ヒットしましたね。楽曲に使われている「アシタカせっ記」のせつの字は、草冠の旧字体に耳を二つ並べた漢字であり、正史に残らずに耳から耳へ伝えられた物語を表す、宮崎駿監督の創作漢字だそうです。映画のタイトル案としてアシタカせっ記も出たことがあるそう。

© 1997 Studio Ghibli・ND

ハウルの動く城 = Howl’s Moving Castle

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ の原作まま。小学生の時に徳間書店出版の「魔法使いハウルと火の悪魔(ハウルの動く城1 )」の表紙に惹かれて読んだあと、続編「アブダラと空飛ぶ絨毯(ハウルの動く城2 )」は、続編っぽくない装丁だった(当時は表紙のハウルの動く城Xの文字が小さかった)ので、気づかず読んで最後に、ハウルの動く城のお馴染みのキャラクターが出てきてひどく驚いたのを覚えています。今は「チャーメインと魔法の家(ハウルの動く城 3)」も出版されているようです。読まねば。

© 2004 Studio Ghibli・NDDMT

風立ちぬ = The Wind Rises

邦題では、完了の助動詞「ぬ」が使われていおり、「風が吹いていってしまった」のような意味だと思うのですが、洋題では現在形が使われていますね。この風立ちぬのタイトルの意味は色々な考察がされているみたいですが、私にはわかりません。楽曲の松任谷由実(ユーミン)の「ひこうき雲」も名曲ですよね。ユーミンのデビュー曲ってのも驚きです。こんなに高い声で歌えたら気持ちが良さそうです。

© 2013 Studio Ghibli・NDHDMTK

魔女の宅急便 = Kiki’s Delivery Service

魔女 = wich は基本的にはあまり良いイメージがないのでタイトルでの使用を控えたのでしょう。宅急便はクロネコヤマトの商標で、「お宅に急いでお届けする」という思いが込められているそうです。「宅急便」についてはヤマト運輸との関係がネット上でいくつか憶測が飛んでいましたが、良好な関係を築いていたのが事実みたいですね。原作は角野栄子さんの魔女の宅急便シリーズで、6巻+特別編3巻まで出ています。4巻まで読んだ気がしますが、これを機にもう一度+続編も読んでみたくなりました。

© 1989 角野栄子・Studio Ghibli・N

紅の豚 = Porco Rosso

イタリア語でPorcoは豚、Rossoは赤でつなげるとあまりお上品な意味ではないそうです。主人公のマルコ・パゴットの愛称がポルコ・ロッソなのは、赤い飛空艇に乗っている豚だからってだけではなさそうですね。彼の名言、「飛ばねぇ豚はただの豚だ」を長らく「飛べねぇ豚はただの豚だ」と私が勘違いしていたのは秘密です。

© 1992 Studio Ghibli・NN

千と千尋の神隠し = Spirited Away

千と千尋は漢字としての意味づけが大きいので、洋題にするのは難しかったのでしょう。そのため、神隠しの英訳のみになったのでは?Spirited Away = 精霊による連れ去りは、神隠しと概念の一致度も高く、同じような現象を同じような言葉で日本語も英語も表しているのは面白いと感じました。

© 2001 Studio Ghibli・NDDTM

ゲド戦記 = Tales from Earthsea

洋題はアースシーの物語となっている。このアースシー(Earth + sea 大地と海)は、ゲド戦記の世界そのものの名でです。原作であるアーシュラ・K・ル=グウィンの小説のタイトルは「Earthsea」であるから順当な洋題ですね。映画「ゲド戦記」は、5巻+外伝からなる小説「ゲド戦記」の第三巻を主に映像化しています。この小説「ゲド戦記」は、ゲドの幼少期から壮年期までを描いた作品で、どれも面白いので一読の価値あり。私自身、何度も読み返すほど愛読している。原作を読むと、「テルーの唄」の歌詞も何倍も楽しめます。

© 2006 Studio Ghibli・NDHDMT

耳をすませば = Whisper of the Heart

これが、紹介したくてこのブログを書いた感があります。直訳するのであれば、When/If I/You listen carefullyとかになりそうだが、listen にはやはり「to + 目的語」が欲しくなりそう。そこで、洋題では、耳を澄ます先に目を向けて、「こころのささやき」としている。このタイトルを見るまであまり気にしていなかったが、この「耳すま」は、ヒロイン月島雫がイケメンの天沢聖司くん(ヴァイオリン職人になるという夢をもっている)に感化され、本当にやりたいこと(本を書く、作家としての才能を試す・磨く)や天沢くんに対する思いをささやく自身の心に耳をすませて成長していく物語なんだなぁと、とってもうまい洋題だと思いました。

© 1995 柊あおい/集英社・Studio Ghibli・NH

 

ジブリは「Ghibli」との綴ります。発音はギブリっぽいです。サハラ砂漠に吹く熱風を意味するイタリア語です。 第2次世界大戦中に使用されたイタリアの軍用偵察機の名前でもあり、飛行機マニアの宮崎監督が命名しました。 日本のアニメーション界に熱風を起こそうという思いを込めたネーミングだそうです。思春期の女の子が主人公をすることが多く、私がジュブナイル作品(少年期:ティーンエイジャー、少年・少女、青少年が主人公であることが多く、また、彼らを対象にした作品を指す)が大好きになった理由の一つが、ジブリ作品なのは間違いないですね。

このブログを書くにあたり、ジブリ作品と関連書籍がもう一度見たくなりました。娘がもう少し大きくなったら一緒に楽しみたいなぁ。

ここに挙げた以外にもジブリ作品はいくつもあるので、ご自身で調べてみるのも面白いですよ!

 

*このページで使用している画像は全てスタジオジブリの無料で利用できる場面写真を用いています。

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加藤健太

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