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デスクワーク時短化へ:ぼくがChemDrawとWordで気をつけていること

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ようやくどのラボも卒論・修論・博士論文が落ち着いた頃かと思います。今年度もあっという間でした。
該当学生たちも、予想以上に卒論・修論執筆に時間がかかったことと思います。
有機合成が実験科学である以上、なるべくデスクワークは短く、かつハイクオリティとしたいところです。
個人的によく使うテク(?)をつらつら書きたいと思います。

—ChemDraw編—

化学者にとって触れない日はないChemDrawですが、これの時短内容は今までに2回書きました。(1回目2回目)
ChemDraw20となり、僕の大好きなショートカットキーもだいぶ変更されてしまい、過去の記事はあまり役立たないかもしれません。
再度まとめるのは結構大変なので今回はChemDraw20にプレインストールされているこの画像を拝借して終わりにします。
ショートカットキー、すさまじく便利なのである程度把握することをおすすめ。
ちなみに、この画面、ChemDrawの[Help→Shortcuts & Hotkeys]でいつでも出せます。

今回は、これらショートカットキーよりも推したいことがありまして、それは

ひとつのChemDrawファイルに大量にモノを書くのをやめよう

ということです。これ、デメリットしかないです。
① 重たくなり動作が遅くなる (これが最大のデメリット) ② ChemDrawが落ちる ③ データを間違える(多分整理しにくい)

山口研は実験ノートはChemDrawを基に電子化していますが、僕は実験ノートのファイル以外、ChemDrawファイルは保存しません。
PowerPointとかWordファイルに適宜貼り付け、そのデータを保存しています。編集したくなったらそれらMS OfficeファイルからChemDrawに貼り直して編集しています。
この方法でChemDrawが落ちることはありません。重たくもならずサクサク動きます。

ぜひお試しを。

—MS word編—

①Reference&化合物番号がズレるんだよ

気づいても気づいていないふりしたくなるミスナンバーワンかもしれません(ダメです)。
印刷した紙媒体にマーカーとかでチェックしながら書く・直すなどの方法もあるかもしれませんが、僕は、

画面分割を使おう

というのを推したいです。
Referenceは文末にあるので、一番下までいって上まで戻って、としているとスクロール地獄になるかと思います。
これに対して、画面分割機能は文末を見ながら上の方を直せるという、かゆいところに手が届く機能かと思います。
総説書いているときや博士論文書くときなどに重宝します。文章と図中の化合物番号の確認にも役立ちます。
(以下の画像は2020年に発表した論文ファイル。1ページ目と最終ページ同時に見れます)
ぜひお試しを。

②フォーマットが違う!って指摘される

書類のフォーマットが違うだけで印象がものすごく悪いです。例えば、自分が論文審査するときはやはりマイナス印象から評価してしまいます。
なぜズレるのか、それはおそらく①そもそもフォーマットを意識していない ②コピー元のフォーマット情報が残ってしまっている どの2つだと思います。
①は、、、意識してください 苦笑 ②はかんたんに対策できます。

コピペするときは

一旦テキストファイルにし直す or テキストとしてペースト

これはメールでも該当します。ペーストしたところだけフォントが違ったり文字サイズが大きかったりすることがあると思いますが、
そんなときはSafariの検索エンジンに一旦ペーストして、その文字をコピペすれば大丈夫です。
メールのBCC欄や件名欄を検索エンジン代わりに使ってもできます。
ただし、斜体やボールドといった情報も消えるので、しっかり見直ししてください。
ぜひお試しを。

③スペースが入ってない!スペースが多い!と指摘される

Wordといえば日々の研究会資料や抄録会、雑誌会、論文執筆などのお供です。就職しても9割型使うはずです。
英文執筆時に「スペースがない、スペースが多すぎる」でしょうか。僕もそうでした。
これを防ぐ最大にして唯一の対策は

スペース表示をオンにしよう

[環境設定→表示]のなかにあるスペースにチェック入れるだけです。これで防げなかったら場合は、きっとそういうことでしょうね。自覚して改善しましょう。

ぜひお試しを。

結局

色々書きましたが、結局一番大事なことって、ミスが多いなぁ、時間がかかるなぁ、と思い、なにかいい方法ないかなぁ?と調べることかもしれません。
ここに書いたことなんてネットにゴロゴロ転がってるでしょうし。
つまらないデスクワークは手短にハイクオリティのものを出して、たくさん実験してデータを得る・まとめることに時間を使いましょう(オーッ)

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趣味はラーメン、漫画、マラソン、自転車、野球、バレーボール。ものづくりの街、豊田市出身。車ではなく分子レベルでのものづくりを極め、非常識だが理想的な方法論で未踏分子を世に出すことを目指す。60歳になっても子供のように、化学でできるあんな未来こんな未来を語り、学生とともに実現に向けて一歩を踏み出せる研究者でいたいと考えている。

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